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健康 それは子供たちへの貴重な贈り物

2024年(令和6)1月吉日

顎顔面口腔育成研究会からRAMPA研究会へ
JACG 顧問 三谷寧

 顎顔面口腔育成研究会(JACG)は、2012年に「中顔面の前方成長」を目指すJohn Mewの「オーソトロピクス」の概念を広めることを目的として発足し、学術大会は今年度で12回を数え、国内外から著名な演者を招いて、「オーラルポスチャー」が顎顔面の前方成長に深く関係することを啓蒙してきました。その意志は、初代会長:三谷寧から第二代会長:清水正裕、第三代会長:國本洋志、現会長:小渕匡清へと継承され、歴任してこられた理事のご協力のもと、今日ではその業績が多方面から評価されております。
 主な活動は Orthotropics Biobloc (OB)と、gHumanotics: RAMPA (GR)の二つの治療方法を紹介し推奨することでした。前者はOBの特徴である Upper Stage1によって上顎前歯部を唇側傾斜させることで Indicator line(上顎中切歯切端 - 鼻尖間距離)を短縮させ、同時に Lower Stage1で下顎を拡大し、最終的にOBで最も重要な Stage3によって中顔面の前方成長を促そうとする治療方法です。
 後者のGRは、一般的に使用されている上顎前下方牽引装置とは対照的に前上方に牽引する事によって、頭蓋顎顔面の骨格構造を生理的に正しい方向に誘導し、Björkの頭蓋底の回転様式における下顎の回転中心の概念を導入したオーソペディックな治療方法です。

 どのような医療にも限界があります。Ⅲ級や開咬症例にはOBは不向きですが、GRでは対応可能です。そしてOBはリップシールの獲得に重きを置きますが、GRは骨格の改善を目標にしています。このように、コンセプトは異なりますが、目指すところは中顔面の前方成長です。初期のGRは前歯部の唇側傾斜という点ではBioblocを踏襲していたために、下顎の前方誘導に Stage3を導入していました。したがって、その違いを説明するのが難しいところがありました。しかしながら、2018年以降、上顎前歯部の歯軸を整直(アップライト)させながら上顎基底を前上方に誘導することを可能にする装置SupAdの開発により、前歯部の唇側傾斜やOBに特有な Stage1の初期段階でしばしば遭遇するバタフライ・ステージ(前歯部の開咬状態)がなくなりました。このことがGR独自の方向性を決定づけることとなり、現在では頭位や舌(骨)位との関係が明らかになり、Solowの指摘した前方頭位を正す道筋が垣間見えるようになりました。また、気道閉塞疾患への開放療法としてのRAMPAが注目されるようにもなりました。
 John Mewの提唱するOBは 1991年に矯正家の北總征男先生が日本に紹介し、先生のご尽力により日本オーソトロピクス研究会が長年リーダーシップをとり普及活動をされ、JACGも協力してまいりました。今では多くの研究会や学会でOBが取り入れられ、推奨されるまでに成長したのは北總先生のご尽力によるところです。同時期に我々JACGでも多くの支援をし、今では「リップシール」が正しい成長に重要な要因であることが周知されるようになり、歯科医療の中に広くOBが膾炙されたことは、30年携わってきたものとして感慨深いものがあります。また、この流れを次代の歯科医が開催する関連研究会・学会等が引き継いでくれていることは幸甚の至りです。

 こういった経緯を踏まえ、JACGは出発点ともいえるOrthotropics Bioblocの啓蒙活動を次代に譲り、JACGのもう一つの目的であるgHumanotics: RAMPAを主に調査研究する「RAMPA研究会」と改名し、第12回JACG 学術特別講演を機宜に、新たなステージに立つことが理事会で承認されました。
 会員の先生方におかれましてはその趣旨をご理解いただき、ご了承くださいますよう、現会長ならびに理事を代表し、顧問である三谷 寧よりお願い申し上げます。

「顎顔面口腔育成研究会」解散から「RAMPA研究会」発足のお知らせ
 会員の皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
顎顔面口腔育成研究会(以下、研究会)は2012年の発足以来12年間、会員の皆様のご理解とご協力のもと今日まで活動を続けてまいりましたが、諸般の事情により来る2024年3月31日を持ちまして解散する運びとなりました。
また、新たに「RAMPA研究会」を2024年4月1日より発足することをご報告いたします。

以下、経緯についてご説明いたします。
研究会は三谷寧氏(現:最高顧問)を会長とし「中顔面の前方成長」をめざすJohn Mew のOrthotropicsの概念を啓発することを目的として発足し、特にBiobloc療法とRAMPA療法を通じて「患者さまの健康な身体づくりに貢献する」ことを目指し活動してまいりました。
学術大会や特別講演では咀嚼・嚥下・呼吸・耳鼻咽喉領域・頭位・全身の姿勢、睡眠、さらには人類学・発生学などへと研修領域を広げて学び、歯科医師だけでなく全ての医療従事者、また患者を含むより多くの人たちと理解を共有できるよう広報活動を行ってまいりました。
現在では「中顔面の前方成長」の概念も広く認知され、我々の当初の啓発目的は達成できたと確信しております。

そこで我々のこれからの方向性として、RAMPA療法のオーソペディック(Orthopedic)な治療内容に焦点を絞ることとし、「顎顔面口腔育成研究会」を解散したうえで「RAMPA研究会」を新たに発足させることを決意いたしました。
「患者さまの健康な身体づくりに貢献する」という同じ理念のもと、RAMPA療法における診査・診断方法のさらなる確立、確実性が高い手技や装置の開発、RAMPA療法習得のためのサポート体制の構築、他科との連携強化などを進め、これまで以上に精進していく所存です。
会員の皆様におかれましてはこの経緯と趣旨をご理解いただき、何卒ご了承頂きますようお願い申し上げます。

今後、新しい「RAMPA研究会」でも皆様と切磋琢磨する機会を得ることを切に願っております。
なお、詳細に関しましては、新しいホームページにてご確認ください。
※新しいホームページは2024年4月オープン予定です。
時期が来ましたら改めてご案内差し上げます。

2024年1月8日
顎顔面口腔育成研究会 会長 小渕匡清

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RAMPA・バイオブロック よくある質問

活動状況・近況報告

2023年11月5日(日)
東京医科歯科大学 M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂
第12回顎顔面口腔育成研究会 学術大会
丸茂 義二 先生 講演/ポスター発表
2023年7月23日(日)
新大阪丸ビル別館
顎顔面口腔育成研究会 例会
三谷 寧 先生 講演/症例発表
2022年11月13日(日)
東京医科歯科大学 M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂
第11回顎顔面口腔育成研究会 学術大会
河合 真 先生 講演/ポスター発表
2022年9月18日(日)御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター
顎顔面口腔育成研究会 特別例会
三谷 寧 先生 講演
2022年3月27日(日)オンライン開催
顎顔面口腔育成研究会 例会
症例発表/会員座談会
2021年11月14日(日)オンライン開催
第10回顎顔面口腔育成研究会学術大会
2019年11月3日(日・祝)
~4日(月)
御茶ノ水ソラシティーカンファレンスセンター
顎顔面口腔育成研究会 学術大会
一般口演/ポスター発表
2018年11月3日(土・祝)
~4日(日)
東京医科歯科大学
顎顔面口腔育成研究会 学術大会
一般口演/ポスター発表
2017年10月8日(土)
~9日(日・祝)
御茶ノ水ソラシティーカンファレンスセンター
顎顔面口腔育成研究会 学術大会
一般口演/ポスター発表
2017年5月21日(日)御茶ノ水ソラシティーカンファレンスセンター
顎顔面口腔育成研究会 例会
2016年10月8日(土)
~9日(日)
御茶ノ水ソラシティーカンファレンスセンター
顎顔面口腔育成研究会 学術大会
一般口演/ポスター発表
2016年6月5日(日)東京医科歯科大学 顎顔面口腔育成研究会例会
2015年10月3日(土)
~4日(日)
東京医科歯科大学
顎顔面口腔育成研究会 学術大会
一般口演/ポスター発表
2015年6月21日(日)東京医科歯科大学 顎顔面口腔育成研究会例会
2014年10月25日(土)
~26日(日)
御茶ノ水ソラシティーカンファレンスセンター
顎顔面口腔育成研究会 学術大会
一般口演/ポスター発表